ごあいさつ
初代理事長のエミリー・M・マッケンジーさんは、1918年に来日されて一時期帰米されたものの49年間にわたり静岡市に住み、その間地域の社会福祉に強い関心を持ち、乳児院、保育所などを慰問し、また、多額の寄付を続けられました。
初代乳児院長で2代目理事長である故川野辺静さんが「乳児院は静岡市の女性たちのやさしく、強く、あたたかい「母心」の結集によってつくられ、又その母心が一時的なものではなく、今後も永遠に続くものと信じております。「母心」こそ静岡市の乳児院の魂です。」と話しているように、エミリーはいつでもどこでも安らぎで包むことを喜びとしている法人です。
1967年に乳児院の管理を、その後水落保育園の運営を始め、2020年にパルモこども診療所を開設し、社会福祉法人の役割の一つである地域に根付いた事業の展開を進めてきました。
これからも子育て事業にやさしく手を添えていきたいと思います。
法人理念
- 社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実、効果的かつ適正に行うため、自主的に経営基盤の強化を図るとともに、
提供する福祉サービスの質の向上並びに事業経営の透明性の確保を図ることをもって地域福祉の推進に努める。 - 地域社会に貢献する取組として、子育て世帯を支援するため、無料又は低額な料金で福祉サービスを積極的に提供する。
基本方針
- 健全かつ安定的に継続できる経営基盤を確立する
- 利用者の最善の利益を目指した福祉サービスの質の向上及び環境の整備に努める
- 高い公共性に照らした事業運営の透明性の向上を図る
- 地域との連携をはじめとした法人の公益的な役割の遂行を推進する
- 「福祉をつくるのは人である」という認識に基づき、人格・知識技能ともに優れ、業務に積極的に取り組む有能な職員を育成する
行動指針
社会福祉法人エミリーは次のことを実践に努めます。
- コンプライアンスの徹底
- 高い倫理観を持ち、法令及び社会規範を遵守します。
- 社会福祉法人の持つ公共性の高さを認識し、社会から求められる社会的責任を果たします。
- 行政との連携・協力、反社会的勢力の排除
- 行政に関わる人々と適切な関係を維持するとともに反社会的勢力とは関わりを持ちません。
- 人権の尊重
- 人権に関する国内外の規範を遵守し、すべての人の人権と個人の尊厳を尊重します。
- 社会的身分・出身・人種・信条又は性別など、合理的でない理由での差別を認めず、基本的人権の尊重に関して職員の理解・認識の向上を図るために各種教育などを実施します。
- 人材育成
- 職員一人一人が十分に能力を伸ばし、働き甲斐を感じることのできる活力ある職場風土の醸成に努めます。
- 職場づくり
- 職員同士が尊重しあい、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどの差別やいやがらせのない職場環境を確保します。
- 地域との連携
- 地域社会との連携と協調を図り、地域社会の一員としての責任を果たします。また、地域の人々の相談等に応じて、安全で安心できる生活環境づくりに努め、地域から頼られる乳児院づくりを目指します。
- 内部通報 公益通報者保護
- 法令や法人の規程等違反や行動指針に反する行為の抑制及び防止及び問題が発生した場合の早期解決を目的として、職員からの通報を受け付ける相談窓口を設置します。
- 法令等に違反する行為を知った職員は匿名でも通報でき、また、通報したことによって不利益な取り扱いを受けることはありません。
- サービスの質の向上 利用者との継続
- 常に子どもの最善の利益の追求を行い、養育目標の実現を図るとともに、子どもをはじめ利用者の立場に立って院内外での適切なサービスを提供します。
- 説明責任(アカウンタビリティー) 個人情報保護
- 乳児院における情報を適時・適切に開示するとともに、積極的な情報提供に努め、説明責任を果たします。 また、利用者及び職員のプライバシーを大切にし、個人情報の保護に関する法令等を厳正に遵守します。
沿革
社会福祉法人エミリーの歴史は静岡市における乳児院の歴史と深く関係し、1967年に法人としての歩みを始めています。
1952年(昭和27年) | 3月 | 静岡市が水落町50-1に「静岡市乳児院」を建設 |
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4月 | 静岡市婦人団体連絡協議会が静岡市乳児院の施設管理を行う | |
1953年(昭和28年) | 12月 | 財団法人静岡婦人社会事業協会が静岡市乳児院の施設管理を行う(のちに社会福祉法人となる) |
1954年(昭和29年) | 7月 | 静岡市乳児院敷地内に養護施設「若草園」を建設 |
1959年(昭和34年) | 10月 | エミリー・M・マッケンジーさんが静岡市名誉市民に選ばれる |
1961年(昭和36年) | 10月 | 静岡市乳児院は、静岡市の直営となる |
1967年(昭和42年) | 2月 | 「若草園」閉鎖、代わって乳児保育所を設置する方針を静岡市が立てる |
7月 | 社会福祉法人エミリー設立認可(厚生省の条件付き…乳児保育所はエミリーの自主経営とする) | |
8月 | エミリーが静岡市乳児院の施設管理を行う | |
1968年(昭和43年) | 5月 | エミリーが自主事業として水落保育園開設(3歳未満児を保育する専門的な保育所)定員50名 |
1978年(昭和53年) | 3月 | 静岡市乳児院が市内高松に新築移転 |
2008年(平成20年) | 4月 | 水落保育園、新園舎建設(0歳から就学前の保育園としてスタート)定員120名に変更 |
2009年(平成21年) | 4月 | 市内葵区有永に新築移転し、施設名を「静岡乳児院」とする(乳児院の運営は静岡市から法人に移る) |
2020年(令和 2年) | 7月 | エミリーが「パルモこども診療所」を建設、開業する |